国連安保理、南スーダン派遣兵力削減へ 中国・ロシアは棄権
国連安保理は2026年5月1日(現地時間4月30日)、南スーダンに展開する国連南スーダンミッション(UNMISS)の任期を1年延長する決議を採択しました。その一方で、派遣される部隊の上限人数を削減する内容が注目されています。
決議のポイント
今回採択された決議2820の主な内容は以下の通りです。
- 任期延長:UNMISSの活動期間を1年間延長し、次回の見直しは2027年4月30日まで先送り。
- 兵力削減:部隊の上限を従来の17,000人から12,500人に引き下げ。
- 警察要員は据え置き:警察要員の上限は2,101人で変更なし。
安保理は、現地の治安状況や南スーダン暫定政府との協力関係に基づき、今後も部隊規模や任務のさらなる調整を検討する用意があると表明しています。
採択の背景と棄権国の見解
この決議は、安保理15カ国中13カ国の支持を得て可決されましたが、中国とロシアの2カ国は棄権に回りました。
両国は投票理由の説明において、南スーダン関連決議の「ペンホルダー」(原案作成の中心的役割)を担うアメリカの草案の扱いについて遺憾の意を表明しています。具体的には、以下の点で合意できなかったとしています。
- 部隊上限の削減内容について。
- 決議案が南スーダン政府に対する圧力を行使しようとする意図について。
中国とロシアはいずれも、UNMISSの任期延長そのものは支持する姿勢を示しながらも、上記の点で歩み寄りができなかったことが背景にあります。
南スーダン情勢と国際社会の関与
南スーダンは2011年にスーダンから独立した世界で最も新しい国の一つですが、独立直後から内戦や民族間衝突が続き、多くの難民・避難民を生み出してきました。UNMISSは2011年に設立され、和平プロセスの支援や市民保護、人道支援活動を主要任務としています。
今回の兵力削減は、長引く和平プロセスの中での「段階的引き揚げ」の一環とみられますが、依然として不安定な要素が多い現地情勢を踏まえ、国際社会の関与の在り方について議論を呼んでいます。
Reference(s):
UN keeps South Sudan mission in place, scales back deployment
cgtn.com



