トランプ氏発言にイランが激怒、「海賊行為」認める発言は国際法違反だと国連に行動要請
先月、米国によるイラン船舶拿捕をめぐり、米国のドナルド・トランプ前大統領が「我々は海賊のように行動する」と発言したことに対し、イラン外務省が激しい非難を表明しました。イランは国際社会と国連に対して、このような「国際法に対する露骨な違反」を断固として拒絶するよう求めています。
「海賊」発言は「犯罪的行為の告白」
イラン外務省報道官のエスマエイル・バガエイ氏は4月26日、トランプ氏の発言を強く非難する声明をSNS(X)上で発表しました。トランプ氏はフロリダでのイベントで、イラン港への海上封鎖について「我々は海賊のように行動する」「船も積荷も石油も接収した。とても儲かるビジネスだ」と述べていました。
バガエイ氏はこの発言について、「口誤などではなく、国際海上交通に対する彼らの行為の犯罪的な本質を直接的かつ決定的に認めたものだ」と指摘。「これは国際法秩序に対する深刻な挑戦です」と訴えています。
緊張の背景:中東での対立激化
この発言をめぐる緊張は、2026年2月末から4月にかけてエスカレートした一連の対立が背景にあります。2月28日、米国とイスラエルによる共同攻撃が行われ、イラン指導者らが死亡。これに対し、イランはイスラエルや中東の米軍基地・資産を標的としたミサイル・ドローン攻撃を展開し、ホルムズ海峡の支配を強化しました。
4月8日に発効した停戦後も緊張は緩和せず、4月11日から12日にかけてパキスタンのイスラマバードで行われた停戦後交渉は決裂。これを受けて米国はホルムズ海峡での対イラン海上封鎖を実施に移しました。
国際社会への訴え
バガエイ氏は声明の中で、国際社会、国連加盟国、アントニオ・グテーレス事務総長に対し、「このような無法行為の常態化を許さないよう断固たる姿勢を示すこと」を強く求めています。その上で、「一国の指導者によるこのような発言は、国際的な海事安全と法の支配を根本から揺るがすものだ」と警告しています。
国際法の行方と今後の展開
「海賊行為」は国際法上、最も重大な海上犯罪の一つです。一国の元首が自国の行動をそう形容したことで、国際法解釈をめぐる新たな論争が生じる可能性もあります。国連や関連国際機関がどのように反応するかが注目されます。この問題は、単なる二国間の対立を超え、公海における行動規範そのものへの問いかけを含んでいるためです。
ホルムズ海峡は世界の石油供給の大動脈。この地域での緊張が長期化すれば、国際経済やエネルギー安全保障に与える影響は小さくありません。各国は今、この発言を単なるレトリックと捉えるのか、それとも新たな危険な前例と見なすのか、その見極めが迫られています。
Reference(s):
cgtn.com



