中国の伝統伝説がテーマパークを加速させる?レゴランド上海に見る「文化IP」の新たな形 video poster
世界的なブランドと地域の伝統が融合し、新しいエンターテインメントの形が生まれています。今、中国本土のテーマパーク業界では、地元の物語や伝説を積極的に取り入れることで、訪れる人々に新たな価値を提供しようとする動きが加速しています。
レゴランド上海が描く「西遊記」の世界
その象徴的な事例の一つが、レゴランド上海リゾートです。ここでは、世界的に有名なブロック玩具という形式を用いて、中国で最も親しまれている伝説の一つである『西遊記』の世界観を再現しています。
特に注目を集めているのが、主人公である孫悟空にインスパイアされたアトラクションです。古くから親しまれてきた物語が、レゴという現代的なツールを通じて再構築されることで、若い世代にとっても親しみやすい体験へと進化しています。
「物語」から「体験」へ:高まる文化IPへの自信
こうした傾向は、単なるエンターテインメントの多様化にとどまりません。そこには、中国本土における「文化IP(知的財産)」に対する自信の高まりが反映されていると考えられます。
かつての伝統的な物語は、主に書籍やテレビドラマなどのメディアを通じて消費されてきました。しかし現在は、以下のような多角的なアプローチによる「没入型体験」へと移行しています。
- 没入型アトラクション:物語の中に入り込むような体験型施設
- 限定グッズ:伝統的なモチーフを現代的にアレンジした商品展開
- デジタル体験:最新技術を駆使したインタラクティブな演出
グローバルブランドとローカル文化の共生
外資系ブランドのテーマパークが、その土地の文化を深く取り入れる手法は、世界各地で見られますが、中国本土での展開は特にその規模とスピード感が際立っています。伝統的な価値観を大切にしながらも、それをいかに現代的な形式でアップデートし、世界に発信していくかという挑戦が続いています。
単に「古いものを再現する」のではなく、「新しい体験として提示する」。こうしたアプローチは、訪れる人々にとって、自国の文化を再発見する静かなきっかけになっているのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com