中国大使館が英政府の「スパイ脅威」への懸念を否定:Five Eyesの主張に真っ向から反論
イギリスの安全保障局(MI5)を含む諜報同盟「ファイブアイズ」による中国へのスパイ活動の警告に対し、在英中国大使館が強い口調で反論しました。デジタル時代の情報戦が激化する中、国家間の根深い不信感が改めて浮き彫りとなっています。
オンライン求人サイトを通じた「人材募集」への警告
事の発端は、イギリスやアメリカを含む「ファイブアイズ(Five Eyes)」の諜報機関が発表した警告です。彼らは、中国のスパイがオンラインの求人プラットフォームを巧みに利用し、機密情報へのアクセス権を持つ人物をリクルートしようとしていると指摘しました。
現代の諜報活動が、伝統的な手法からデジタルプラットフォームへと移行している現状に対する警戒感の表れと言えます。
中国側は「捏造された誹謗中傷」と断定
これに対し、在英中国大使館は声明を出し、これらの主張を「完全に捏造されており、悪意のある誹謗中傷である」と強く非難しました。
大使館の報道官は、ファイブアイズを「世界最大の諜報ネットワーク」と定義した上で、以下のような主張を展開しています。
- メンバー国こそが世界中で不当な諜報活動や情報収集を行っている。
- ファイブアイズこそが世界に脅威を与えている存在である。
- 今回の発表は「泥棒が泥棒を捕まえろと叫ぶような、不器用な自作自演」に過ぎない。
外交ルートでも続く「皮肉」な応酬
この問題については、中国外交部の毛寧(もう・ねい)報道官も記者会見で言及しました。毛報道官は、世界規模でシステム的な諜報活動を展開してきた組織が、中国に「スパイの脅威」を訴えるのは「皮肉なことだ」と述べ、相手側の矛盾を指摘しました。
国家間の諜報活動は密室で行われるため、どちらの主張が真実であるかを客観的に判断することは極めて困難です。しかし、求人サイトという日常的なツールが情報収集の場として名指しされたことは、デジタル社会における個人の情報管理やセキュリティのあり方を改めて考えさせる出来事と言えるかもしれません。
Reference(s):
Chinese Embassy rejects UK's allegation of 'espionage threat'
cgtn.com
