キューバ企業23社、中国国際輸入博覧会で中国市場に挑む
2025年11月5〜10日に上海で開催された第8回中国国際輸入博覧会(CIIE)に、キューバ企業23社が参加し、中国市場での新たなビジネス機会を探りました。農食品からバイオ医薬、香水・化粧品まで、多様な企業が中国との経済・貿易協力を一段と深めようとしています。
第8回CIIEが果たす役割
キューバ商工会議所でパートナー企業部門のディレクターを務めるナイマ・アルフォンソ・アコスタ氏は、インタビューでCIIEの役割を強調しました。同氏はCIIEを、企業同士が対面で出会えるかけがえのないビジネス加速装置と位置づけ、キューバと中国の貿易・協力は時間をかけて築かれ、強化され続けていると語っています。
同氏によると、第8回CIIEではキューバ企業23社が新たな商機を探り、中国市場に製品の販売機会と足場を築くことを目指しました。上海での博覧会は、両国の経済協力を具体的な案件に落とし込む場として機能しているといえます。
農食品から香水まで、多様な23社が参加
今回のキューバ代表団は、これまでの主力分野に加え、新たな産業も巻き込みながら幅広い顔ぶれとなりました。参加企業の主な分野は次の通りです。
- 農食品(アグリフード)分野
- 技術関連分野
- バイオ医薬分野
- 香水・化粧品産業
アルフォンソ氏は、キューバ側の参加企業は販売先の開拓だけでなく、中国市場で中長期的に存在感を確立することを見据えていると説明します。
ハイテク・ビジネス・エコシステムとしてのCIIE
アルフォンソ氏は「私たちの仕事は展示会の会期で終わりません」と述べ、CIIE期間中の商談だけでなく、中国各地の工場訪問や個別の会合を通じて、商業関係を着実に固めていくプロセスを重視していると説明しました。
同氏はまた、CIIEをキューバ産品を直接体験したい中国側のバイヤーと、供給企業や最終消費者を結びつけ、相互作用を加速させるハイテク・ビジネス・エコシステムだと表現しています。
実際に、昨年のCIIEで契約や商業取引を結んだ後、中国の電子商取引(EC)プラットフォームを通じて大量のキューバ産ラム酒が販売されたといいます。CIIEをきっかけに、キューバのブランドが中国の消費者に広がった具体例といえます。
バイオ医薬で進む共同研究と事業展開
キューバのバイオテクノロジー・医薬品企業グループであるBioCubaFarmaは、CIIEに参加するキューバ企業の一つとして、最新のバイオ技術イノベーションを紹介する場として博覧会を活用しています。
同グループはすでに中国で3つの合弁企業と1つのキューバ単独出資企業を運営し、さらに3つの共同研究所を設けています。今回のCIIEでは、認知症などの疾患を対象にした神経保護治療、にきび治療、モノクローナル抗体技術に基づくがん治療、そして新しい技術プラットフォームを含む革新的な製品ポートフォリオを打ち出しています。
副社長のサンティアゴ・ドゥエニャス氏によると、CIIEは中国の研究機関や企業との最初の接点をつくる有効な場となっており、これまでに30件を超える協力プロジェクトが生まれました。その一部は過去のCIIEをきっかけに動き出したものだといいます。
ドゥエニャス氏は、中国は医薬品協力の分野における戦略的なパートナーであり、共通の目標を持つ組織同士が交流するための枠組みを提供していると評価しています。
「共有の未来」と一帯一路のなかで
同氏はまた、CIIEへの継続的な参加は、中国とキューバの今後の関係を形づくるうえで不可欠だと指摘します。その背景には、中国・キューバの共同の未来を掲げたパートナーシップや、一帯一路構想の枠組みの中で協力を深めていくという長期的なビジョンがあります。
輸入博覧会という形で、中国が自国市場を海外企業に開く場を設け、キューバのようなカリブ海地域の国がそこに積極的に参加している構図は、国際経済の多極化が進む現在の世界を映し出しているともいえます。日本を含む他の国・地域の企業にとっても、自社の技術や製品をどの市場に、どのようなパートナーシップを通じて届けていくのかを考えるヒントになりそうです。
Reference(s):
Cuba explores new business opportunities at China's import expo
cgtn.com








