中国の森林食料生産が2億トン突破 農業第3の柱に
3月21日の国際森林デーに合わせて、中国の森林食料生産が2024年に2億トンを超え、穀物と野菜に次ぐ第3の農業分野に成長したことが明らかになりました。森林をめぐる国際ニュースとして、食料安全保障と環境保全を同時に考えるうえで重要な動きです。
国際森林デーと森林からの食料
毎年3月21日は国際森林デーです。2024年のテーマは、森林が食料生産で果たす重要な役割に焦点を当てるものでした。世界的に、森林は気候変動の緩和や生物多様性の保全だけでなく、人々の食卓を支える存在としても見直されています。
森林食料生産が2億トン超え 第3の農業分野に
中国国家林草局によると、中国の森林食料の生産量は2024年に2億トンを突破しました。これにより、森林食料は穀物、野菜に続く中国の第3の重要な農業分野として位置づけられています。
森林から生まれる食料は多様です。報道によれば、次のような産品が含まれます。
- ナッツ類や果物
- 食用油の原料となる作物
- きのこや薬草などの林産物
- 森林の下で飼育される家畜
こうした森林食料は、環境への負荷を抑えながら農村経済を支える可能性を持つ分野とされています。
政策で支える森林食料の拡大
過去10年ほどの間に、中国では森林食料の生産を後押しする政策が相次いで打ち出されてきました。主な取り組みとして、次のようなものが挙げられています。
- 林床や林内を活用する林下経営についての国家レベルの発展指針の策定
- 油茶やヘーゼルナッツなど、重点作物に関する戦略的な発展計画
- 経済林の拡大と、森林地域での持続可能な農業の推進
さらに2024年には、資源管理を改善するためのエコロジカルプロダクトカタログの最新版も公表されました。森林資源を長期的に守りながら、どのように産業として育てていくかを整理する役割を担っているとみられます。
林業産業は10兆元規模に成長
こうした取り組みの結果として、中国の林業全体の産業規模も拡大しています。林業産業の総生産額は2024年に10兆元を超え、2023年比で9.6パーセントの増加となりました。金額にすると約1.4兆ドル規模に相当します。
森林食料を含む林業の成長は、農村地域の所得向上と、環境への配慮を両立させるグリーン経済の一つのモデルとして注目されています。
2025年以降、何が論点になるか
2024年の数字は、森林を活用した食料生産が本格的な産業として立ち上がりつつあることを示しています。2025年以降は、次のような点が論点になりそうです。
- 生産拡大と森林の生態系保全をどう両立させるか
- 地域の小規模な生産者をどのように支え、持続的な収入源にしていくか
- 消費者に安全で多様な森林由来の食を届ける仕組みづくり
森林と食料をめぐる取り組みは、中国だけの話ではありません。アジアを含む各国と地域が、環境と食料安全保障を両立させる新しいモデルを模索する中で、中国の森林食料政策と産業の動きは、今後も国際ニュースとしてウォッチしておきたいテーマといえます。
Reference(s):
cgtn.com








