王毅外相がノルウェー外相と会談、欧州関係と多国間主義を協議
ドイツ・ミュンヘンで開かれている第62回ミュンヘン安全保障会議(MSC)の場で、中国の王毅外相がノルウェーのエスペン・バルト・エイデ外相と会談し、多国間主義や自由貿易、中国・欧州関係の安定的発展について意見を交わしました。
会談は「ミュンヘン安全保障会議」の合間に
会談が行われたのは、現地時間2026年2月14日。MSCの会期中、各国の外交責任者が集まる場で、国際秩序や安全保障、経済ルールをめぐる議論が続いています。
王毅外相の発言:多国間主義は「恣意」ではない
中国側の発表によると、王毅外相(中国共産党中央政治局委員)は、今年の会議で多国間主義が共通認識として浮上しているとしたうえで、次の点を強調しました。
- 多国間主義は「好き勝手に行動すること」を意味しない
- 多極化は「一部の大国による支配」を意味しない
- 国連憲章の目的・原則を踏まえ、国際法に基づく国際ルールを守る必要がある
また、習近平国家主席が提唱してきたとして「平等で秩序ある多極世界」に言及し、平等とは規模の大小を問わず各国が参加する権利を持つこと、秩序とは国際法を共同で順守することだ、との考え方を示したといいます。
中国・ノルウェー関係:長期視点での協力を確認
王毅外相は、中国がノルウェーとの関係を「戦略的かつ長期的な視点」から捉えていると述べ、各レベルでの交流を継続し、幅広い分野で協力を深め、二国間関係の健全で安定した流れを保ちたいとの意向を示しました。
あわせて、中国・欧州関係の「着実な発展」を後押しするうえで、ノルウェーが建設的な役割を果たすことへの期待も表明したとされています。
ノルウェー側:WTOなど多国間枠組みでの調整を重視
エイデ外相は、王毅外相のMSCでの演説が、グローバル・ガバナンス(国際社会の運営)の改革と改善に関する中国の立場を明確に述べたものだと評価し、ノルウェーの考え方とも高い整合性があると述べたとされています。
そのうえで、ノルウェーとして中国との関係を重視し、対話と協力を強化したい意向を表明。世界貿易機関(WTO)など多国間の枠組みにおける調整を深め、多国間主義と自由貿易を共に支えていく考えを示したといいます。
読み解きポイント:安全保障会議で「国際ルール」を語る意味
MSCは安全保障が主題の会議ですが、近年は貿易ルールや国際法、国連を軸にした国際協調のあり方も、実質的な争点として語られる場面が増えています。今回の会談では、二国間協力に加え、WTOなど制度面での連携や、国際秩序をどう安定させるかという大きなテーマが前面に出ました。
「多国間主義」や「多極化」という言葉は同じでも、各国が想定する運用は微妙に異なり得ます。だからこそ、会議の合間の外相会談で、言葉の定義や優先順位をすり合わせる動きが注目されます。
Reference(s):
cgtn.com



