中国、15次五カ年計画で「二酸化炭素排出ピークアウト」達成へ新たな評価指標を発表
中国本土が掲げる「2030年までのカーボンピークアウト(排出量ピークアウト)、2060年までのカーボンニュートラル(排出実質ゼロ)」という目標達成に向け、政府は地方行政の取り組みを評価する新たな仕組みを導入しました。2026年4月現在、本格的な実施が始まろうとしているこの評価制度は、経済・社会の全面的な緑色(グリーン)転換を加速させるための重要な一歩として注目されています。
評価制度の概要と目標
今回発表された評価制度は、中国共産党中央弁公庁と国務院弁公庁が共同で発出した文書に基づいています。その目的は、二酸化炭素排出量の総量と強度の双方を管理する「デュアルコントロール」システムの確立を加速し、地方政府の業績評価における健全なアプローチを導くことにあります。
具体的な目標として、2026年から2030年にかけての「第15次五カ年計画」期間中に以下の数値目標の達成が掲げられています。
- 2005年比で二酸化炭素排出強度を65%以上削減
- 非化石エネルギー消費の割合を25%に引き上げ
- 2030年までに石炭と石油の消費量をそれぞれピークアウトさせる
評価指標の詳細:コントロール指標とサポート指標
新しい評価システムは、「コントロール指標」と「サポート指標」の2つで構成されています。
コントロール指標
主に数値目標の達成度を評価するもので、以下の5項目が含まれます。
- 二酸化炭素排出総量
- 二酸化炭素排出強度削減
- 石炭消費総量
- 石油消費総量
- 非化石エネルギー消費の割合
サポート指標
目標達成を支える取り組みの進捗を評価するもので、エネルギー効率、産業、都市・農村開発、交通、公共機関、排出量取引などの分野での努力が対象となります。
評価結果とその活用
評価は3段階で行われ、すべての指標を満たす場合は「優良」、一つでもコントロール指標を満たさないか、3つ以上のサポート指標を満たさない場合は「不合格」、それ以外は「合格」となります。
この評価結果は、省レベルの党・政府指導部や幹部の評価、任命、監督における重要な参考資料として活用されるとされています。評価基準を満たせなかった地域には、是正措置とそのタイムラインの策定も求められます。
今後の展開:2031年以降を見据えて
国家発展改革委員会(NDRC)は、2031年から始まる「第16次五カ年計画」以降も、各五カ年計画の初年度に国家レベルの排出抑制行動計画を策定する方針です。各地域もこれに合わせた計画を策定し、カーボンニュートラル実現に向けた歩みを確実に進めていくことになります。
今回の評価制度の導入は、気候変動対策というグローバルな課題に対して、中国本土が目標達成のプロセスをより透明かつ管理可能なものにしようとする試みといえるでしょう。その評価手法や達成度が、今後どのように経済政策や地域開発に影響を与えていくのか、国内外からの注目は高まっています。
Reference(s):
China issues assessment measures for carbon peak, neutrality goals
cgtn.com



