“サルの指揮官”18年の軌跡、重慶のマカク保護区に別れ
中国本土・重慶市の銅梁景勝地で、「サルの指揮官」という愛称で親しまれてきた男性が、約18年にわたる保護活動に別れを告げようとしています。野生のマカクザルと向き合い、その生息数を大きく増やしてきた楊永流(ヤン・ヨンリウ)さん(59)の仕事は、地域の自然保護の成果を静かに物語るものです。
18年間の献身的な世話
楊さんがこの地のマカクザルの世話係として働き始めたのは、2008年のことでした。当時、群れの数は70〜80匹ほどでしたが、2026年4月現在では300匹以上にまで増えています。この約20年近くにわたる個体数の安定した増加は、地域の生態環境が継続的に改善されていることの一つの証左と言えるでしょう。
彼の一日は朝7時ごろに始まり、午後4時半に終わります。毎日の仕事は、山からマカクザルを呼び寄えて餌を与え、保護区を清掃し、観光客にサルをからかったり触ったりしないよう注意を促すこと。このルーティンを、年間365日欠かさず続けてきました。
「サルの指揮官」と観光
数百匹のマカクザルは、銅梁景勝地の人気観光資源の一つとなっています。楊さんはネットユーザーから「サルの指揮官」と称され、サルたちからの信頼も厚い存在です。彼の存在は、野生動物保護と観光の持続可能な共存のあり方を考える上で、具体的な事例を提供しています。
定年退職を控えて
定年退職が近づく今、楊さんはこの仕事の一日一日をより一層大切に感じているといいます。長年にわたる彼の働きかけにより、観光客のマナーも次第に改善されてきた側面もあるようです。彼の退職は、単なる個人の区切りではなく、地域の自然保護活動が次の世代へと引き継がれていく節目とも捉えられます。
保護された動物たちと人間との間に築かれた信頼関係。その中心にいた一人の男性の仕事が終わろうとする今、持続可能な観光と保護の在り方について、改めて考える機会を読者に提供するニュースです。
Reference(s):
cgtn.com



