WHOチャン前事務局長、新年メッセージで「団結とイノベーション」呼びかけ video poster
世界保健機関(WHO)のマーガレット・チャン前事務局長が、国際ニュース専門チャンネルCGTNを通じて2025年の新年メッセージを発表し、世界の保健医療に向けて「団結」と「イノベーション」を呼びかけました。視聴者に向けて心のこもった新年のあいさつを送りつつ、これからの医療のあり方についてメッセージを発信しています。
チャン氏は、WHOの名誉(エメリタス)事務局長であり、清華大学バンケ公衆衛生学院(Tsinghua VSPH)の初代学部長でもあります。国際機関と大学、双方の現場を知る立場からの発言として注目されます。
CGTNで届けた新年のメッセージ
今回のメッセージでチャン氏は、CGTNの視聴者に向けて新年の祝福を送り、中国の春節(旧正月)を喜びと繁栄に満ちたものにしてほしいと願いを述べました。そのうえで、2025年を「より明るく、より健康で、より希望に満ちた一年」にするためには、世界が一体となって行動する必要があると強調しました。
過去1年の「課題」と「成果」を踏まえて
チャン氏は、保健医療分野がこの1年で直面した課題と、その中で達成された前進を振り返りながら語りました。世界では、感染症への備えや生活習慣病、高齢化、メンタルヘルスなど、健康をめぐる問題が複雑に絡み合っています。同時に、ワクチンや医療技術、デジタルツールを活用したサービスなど、状況を改善しうる取り組みも生まれ続けています。こうした背景を踏まえ、次の一歩には「国境を越えた連携」と「新しい発想」が欠かせないというのがチャン氏のメッセージでした。
キーワードは「団結」と「イノベーション」
新年メッセージの柱となったのが、「団結」と「イノベーション」という二つのキーワードです。チャン氏は、進行中の健康課題に対処するには、各国政府だけでなく、研究機関、企業、市民社会が協力し合うことが重要だと強調しました。また、新しい技術やサービスが一部の人だけでなく、世界中の人々に届くようにすることも欠かせません。
- データや知見を国や地域の枠を越えて共有すること
- 現場のニーズに根ざした、公平で包摂的なイノベーションを進めること
- 危機のときこそ互いを責めるのではなく支え合う姿勢を持つこと
こうした視点は、単なるスローガンではなく、感染症対策から慢性疾患、災害時の医療まで、さまざまな場面で求められる具体的な行動指針でもあります。
清華大学から発信される公衆衛生の視点
現在、チャン氏は清華大学のバンケ公衆衛生学院(Tsinghua VSPH)の初代学部長として、公衆衛生の専門人材育成にも取り組んでいます。国際機関での経験を大学教育や研究に生かし、世界とアジアの架け橋となる視点を打ち出していることも、このメッセージの背景にあります。
中国の大学から発信された今回の呼びかけは、特定の国や地域に限定されるものではなく、世界全体に向けたものとして受け取ることができます。国際ニュースとしての側面と同時に、日常の健康やコミュニティづくりを見直すきっかけにもなり得ます。
より明るく健康な2025年へ――私たちへの問い
チャン氏は、2025年を「より明るく、より健康で、より希望に満ちた一年」とするために、世界の人々が団結することを呼びかけました。このメッセージは、政府や国際機関だけに向けられたものではなく、私たち一人ひとりにも投げかけられている問いでもあります。
- 日々の生活で、手洗い・休養・ワクチン接種など基本的な予防行動を続けること
- 健康や医療に関する情報を、信頼できる専門家や公的機関の発信から確認すること
- 地域や職場、オンラインコミュニティで、健康や福祉について対話し、支え合うこと
こうした小さな行動も、世界全体の健康を支える一歩になります。中国の春節と新年を祝うあいさつとともに示された「団結」と「イノベーション」というメッセージは、2025年をどう生きるかを考える手がかりとして、今あらためて重みを増していると言えます。
Reference(s):
WHO emeritus chief calls for unity and innovation in New Year message
cgtn.com








