トランプ氏、グリーンランド獲得へ「簡単か難しい方法」発言—NATOに緊張
2026年1月9日、トランプ米大統領は「米国がグリーンランドを獲得する取引は成立する。『簡単な方法』か『難しい方法』かだ」と述べ、関係国の反発を招いています。デンマーク側は「島は売り物ではない」と明確に否定しており、発言はNATO(北大西洋条約機構)の結束にも影を落としかねない局面です。
何があったのか(1月9日の発言)
トランプ大統領はホワイトハウスで石油・ガス業界の幹部らとの円卓会議の場で記者団に対し、次の趣旨を語りました。
- 「取引は『簡単な方法』でやりたい。しかしそうならなければ『難しい方法』でやる」
- 「彼らが望もうと望むまいと、グリーンランドについて何かをする」
- 米メディアが報じた「住民への支払い」案については「まだ金の話はしていない」
ホワイトハウスは「米軍の活用も常に選択肢」と表明
今週1月7日、ホワイトハウスは、トランプ大統領のグリーンランドをめぐる要求に関して「米軍を活用することは常に選択肢だ」とする声明を出したとされています。1月9日の「難しい方法」という言い回しと重なるため、言葉の強さが注目されています。
デンマークとグリーンランドは「売らない」立場
報道によれば、デンマークの駐米大使イェスパー・モラー・ソーレンセン氏と、グリーンランドの対米代表部トップであるヤコブ・イスボーセスン氏が、1月8日にホワイトハウス当局者と会談しました。一方で、グリーンランドとデンマークの双方が「島は売り物ではない」と明確にしている状況は変わっていません。
NATOの同盟関係にまで踏み込んだ、デンマーク首相の警告
デンマークのメッテ・フレデリクセン首相は今週1月5日、「米国が別のNATO加盟国を軍事的に攻撃することを選ぶなら、すべてが止まる。NATOも、第二次世界大戦終結以降に築かれた安全保障もだ」と述べたとされています。
デンマークはNATOとEU(欧州連合)の加盟国です。今回の応酬は、単なる二国間の交渉の枠を超え、同盟の信頼や抑止の前提に触れる論点を含みます。
今後の焦点:交渉か、圧力か
現時点で、米国側がどのような「取引」を想定しているのか、また「難しい方法」が何を指すのかは具体的に示されていません。今後の注目点は、次のようなところに集約されます。
- ホワイトハウスが「米軍の活用」発言の位置づけをどう説明するのか
- デンマークとグリーンランドが「売らない」方針を崩さない中で、協議の窓口が維持されるのか
- NATO内の政治・安全保障の空気が、追加発言でどう変化するのか
「欲しいものを交渉で得る」のか、「圧力で動かす」のか。同じ言葉でも受け取られ方が変わるタイミングだけに、次の一手が状況を大きく左右しそうです。
Reference(s):
Trump: Deal for Greenland could go the 'easy way' or the 'hard way'
cgtn.com








