ミラノ・コルティナ冬季五輪、CMGが8K国際映像制作へ 開閉会式も担当
2026年にイタリアで開催されるミラノ・コルティナ冬季オリンピックを前に、中国メディアグループ(CMG)が開閉会式を含む「8K国際映像(国際公共信号)」の制作に関わることが明らかになりました。超高精細の8K制作体制が、現地の準備段階から動き始めています。
CMGが担う「8K国際公共信号」とは
CMGによると、同グループはミラノ・コルティナ冬季オリンピックにおいて、8Kの国際公共信号の制作に関与する唯一のグローバルメディア組織として参加します。加えて、開会式・閉会式の8K国際公共信号では主要な提供者を務めるとしています。
国際公共信号は、世界各地の放送局が自国向け中継を制作する際の「共通の基礎映像」となるものです。どのシーンが、どの角度で、どんな音とともに世界へ届けられるか——その土台を作る役割とも言えます。
「チャイナ・レッド」4K/8K中継車がミラノ入り
CMGは、今年(2026年)1月13日、「チャイナ・レッド」と呼ばれる4K/8Kの超高精細放送中継車がミラノのサン・シーロ・スタジアムに到着し、配備を完了したと発表しました。機材・技術支援の提供者として、オリンピック級の開会式で8K国際公共信号制作に参加するのは今回が初めてだとしています。
開閉会式だけではない——フィギュアとショートトラックも初担当
今回の計画では、開閉会式に加え、フィギュアスケートとショートトラックスピードスケートの国際公共信号制作も、CMGが初めて担う予定です。
フィギュアは演技の細部や表情、ショートトラックはスピード感と接触の多い駆け引きが見どころになりやすい競技です。制作側のカメラ配置やスイッチング(どの映像を採用するかの切り替え)が、視聴体験に直結する分野でもあります。
現地に約500人規模——「没入感」を支える人と技術
CMGは、冬季オリンピックの中継・国際公共信号制作のため、イタリアに約500人のスタッフを展開したとしています。世界の視聴者に「世界水準の没入型視聴体験」を届けることが狙いだと説明しました。
CMG第一放送部のエンジニア、殷嘉輝(イン・ジアフイ)氏は次のように述べています。
「これまでオリンピック開会式の技術支援は、欧州や米国の企業が担ってきました。中国の私たちが開会式の公共信号制作に参加できることは、本当に誇りです」
8K制作が広がると、視聴者の何が変わるのか
8Kは、4Kよりもさらに細部まで描写できる超高精細の映像規格です。今回の取り組みが進むことで、競技や式典の映像表現は次のような方向に寄っていく可能性があります。
- 細部の情報量が増える:氷上の質感、衣装のディテール、観客席の表情など
- 大画面でも破綻しにくい:パブリックビューイングや大型ディスプレイでの視聴と相性が良い
- 制作現場の設計が変わる:撮影・伝送・編集まで高い精度が求められる
一方で、8Kの恩恵は視聴環境(対応テレビや回線、放送方式)にも左右されます。制作側の挑戦と受け手側の環境整備が、どこで噛み合うのかも注目点になりそうです。
ミラノ・コルティナ冬季オリンピックの開幕を控え、現地ではすでに「映像の舞台裏」をめぐる準備が進んでいます。スポーツそのものだけでなく、世界が同じ瞬間をどう共有するのか——その設計図としての国際公共信号にも、静かに視線が集まりそうです。
Reference(s):
CMG ready to impress world at 2026 Milano Cortina Winter Olympics
cgtn.com








