ロシアとイラン、原発の新ブロック建設を検討 ブシェール拡張も視野
ロシアとイランが、イラン国内での原子力発電所(原発)新ブロック建設を新たに検討していることが分かりました。エネルギー協力の枠組みが、発電設備の拡張からガス輸出契約まで幅広く動いている点が、いま注目されています。
何が起きた?(要点)
- ロシアのセルゲイ・ツィビリョフ・エネルギー相が、イランでの原発「新ブロック」建設を検討中と発言(IRNAが報道)。
- ブシェール原発の第2・第3ブロックは、すでに建設が進行中。
- 新ブロック検討のための作業部会を設置し、今後3カ月以内(2026年5月ごろ)に議論の取りまとめ見込み。
- イラン側は、ロシア産天然ガスの対イラン輸出契約の早期妥結にも期待を示した。
共同会見で示された「次の一手」
この発言は、イラン国営通信IRNAによると、ロシアのツィビリョフ氏がイランのモフセン・パクネジャド石油相と行った共同記者会見で述べたものです。会見は、イラン・ロシア共同経済協力委員会の2日間の会合後に開かれました。
ツィビリョフ氏は、両国が平和的な原子力エネルギー分野で真剣に協力していると述べ、複数地点でさまざまなプロジェクトが進んでいると説明しました。その上で、ブシェール原発の第2・第3ブロック建設が進むなか、追加の新ブロック建設も検討しているとしています。
作業部会は「3カ月」で何をまとめるのか
ツィビリョフ氏によれば、新たな建設計画に向けて両国は作業部会を設置済みで、議論の要約を3カ月以内に提示する見通しです。現時点でIRNA報道から読み取れるのは、少なくとも次の論点が俎上に載っていることです。
- どの地点に、どの規模の「新ブロック」を想定するのか
- 現在建設中のブシェール第2・第3ブロックとの関係(段取り・優先順位)
- 今後の協力体制(作業部会の議論を踏まえた工程の整理)
原子力だけではない:ガス輸出契約も議題に
会見では、エネルギー協力のもう一つの軸として天然ガスも話題になりました。パクネジャド氏は、エネルギー分野や油田・ガス田開発での協力を重要だと述べ、両国の能力を生かしてそれぞれの国益を守る共同の取り組みを呼びかけました。
さらに、ロシアの天然ガスをイランへ輸出する契約について、イランの「エネルギーの不均衡」への対応に資するものとして、近く最終合意に至ることへの期待を示しています。
昨年9月(2025年9月)に結ばれた大型合意とのつながり
IRNAによると、昨年9月(2025年9月)には、イラン南部ホルモズガーン州シリク地域で、第3世代の原子力発電ユニット4基を建設するための250億ドル規模の合意が、イランとロシアの間で署名されています。
今回の「新ブロック検討」は、ブシェールでの建設進行とあわせ、両国の原子力協力が複数ラインで同時進行していることを印象づけます。
今後の焦点:5月ごろの取りまとめで見えること
次の節目は、作業部会が示すとされる3カ月以内の取りまとめです。新ブロックの具体像(場所・規模・進め方)がどこまで言語化されるのか。さらに、原子力と並行して議論されている天然ガス輸出契約が、いつ・どのような形でまとまるのか。エネルギー協力の全体像を読み解く材料が、春以降に増えていきそうです。
Reference(s):
Moscow, Tehran plan to build new nuclear power plant blocks in Iran
cgtn.com








