イスラエル軍、ヒズボラ上級司令官を殺害と発表 停戦前の攻撃で
イスラエル軍は、ヒズボラのビント・ジュベイル地区司令官であるアリ・リダ・アッバスを殺害したと発表しました。これは、米国が仲介した停戦が発効する前の24時間以内に行われた「停戦前攻撃」の一環です。中東情勢の緊迫した状況が、停戦合意の直前にさらなる犠牲を生んだことを示しています。
標的となった上級司令官
イスラエル軍によると、アッバス司令官はヒズボラの武装部門において最も上級の官員の一人でした。2024年にイスラエルが行ったヒズボラの軍事指導部への攻撃を生き延びた経歴を持つ人物です。イスラエル側は、彼が2023年10月以降に同地域で殺害された4人目のヒズボラ司令官だとしています。ビント・ジュベイルはレバノン南部に位置し、ヒズボラの攻撃における重要な前線地域と見なされています。現時点で、ヒズボラ側からこの殺害についての確認は出ていません。
拡大する戦闘の被害
イスラエル軍は、この「停戦前攻撃」の24時間で、アッバス司令官を含む150人以上のヒズボラメンバーを殺害したと述べています。また、発射装置、司令部、武器貯蔵施設など、レバノン内の300か所を超える軍事インフラを攻撃したとしています。
一方、イスラエル側も被害を受けています。同じ時期にレバノン南部での戦闘で兵士1人が死亡、9人が負傷しました。地元時間で木曜日から金曜日にかけての深夜(GMT 21:00)に発効した10日間の停戦後も、イスラエル軍は同地域に展開を続けており、この死亡は停戦発効後の2人目の軍人の戦死となりました。
6週間に及ぶ衝突の全容
イラン戦争を背景に、2026年3月初旬に始まったイスラエルとヒズボラの戦闘は、6週間にわたって続きました。イスラエル軍の発表によれば、これまでに15人のイスラエル兵士が死亡し、約1,800人のヒズボラメンバーが殺害されています。
停戦下でも続く緊張
停戦が発効した現在も、状況は不安定です。イスラエル軍は、「イスラエルの市民と兵士に対するあらゆる脅威を取り除くため、行動を続ける」と表明しており、完全な平静には至っていません。レバノン南部では、避難民の帰還が始まる一方で、破壊された建物が戦闘の激しさを物語っています。
この一連の攻撃と停戦の駆け引きは、国際社会の仲介による一時的な停止が、地上の厳しい現実と常に隣り合わせであることを思い起こさせます。今後の動向によっては、緊張が再燃する可能性も残されています。
Reference(s):
Israeli army says killed senior Hezbollah commander Ali Rida Abbas
cgtn.com




