イラン外相、パキスタンでの米国高官との直接協議を否定 緊張続く中東
イラン外相、米国との直接対話拒否 地域協調に重点
イランのアバス・アラグチ外相が、先週末からのパキスタン訪問中に米国当局者との直接協議を行わないことを明らかにしました。セミ公式タスニム通信などが報じたこの動きは、先月の一時停戦後も続く中東の緊張を象徴しています。アラグチ外相は、米国およびイスラエルとの戦闘終結に向けた協議はあくまでパキスタン側とのみ行い、パキスタンを「伝達の架け橋」として自国の懸念を伝えるとしています。
外交ルートの多角化と米国の対応
アラグチ外相は、パキスタンに続きオマーン、ロシアを訪問する予定です。自身のX(旧Twitter)では「近隣諸国を優先する」と発信し、米国との直接対話よりも地域パートナーとの協調を重視する姿勢を示しました。
これに対し米国側は、ドナルド・トランプ大統領の特使らが先週末、パキスタンでイラン外相との会談に向かう予定であると発表しました。ただし、先月上旬にパキスタンで行われた第一回協議を率いたJD・バンス副大統領は今回の会談には出席せず、マルコ・ルビオ国務長官と共にトランプ大統領を補佐する見通しです。
進展なき停戦とエスカレートする緊張
- 一時停火の経緯:イラン、米国、イスラエル間の条件付き2週間の停戦は、40日間の戦闘を経て2026年4月8日に発表されました。
- 協議の行き詰まり:続いて4月11日、12日にイスラエル・パキスタン・イラン各代表団による長い協議が行われましたが、恒久的な休戦には至りませんでした。今週予定されていたさらなる和平協議は、イランが「継続する海上封鎖」と米国の「過度な要求」を理由に参加を見送っています。
協議が停滞する中、現場の状況は加速しています。イラン革命防衛隊(IRGC)は、米軍と連携した疑いのある船舶を拿捕したと報告。これに対し、米国のピート・ヘグセス国防長官は、オマーン湾から公海にかけての海上封鎖を強化し、数日中に空母2隻目が加わると表明しました。米財務省は新たなイラン関連制裁を発表、また米軍はホルムズ海峡周辺でのイラン軍に対する攻撃を含む新作戦計画を策定中との報道もあります。
イランの軍事力と今後の展開
イラン国防省は、停戦期間が終了する瞬間まで自国の攻撃能力は無傷であると強調しています。これまでの紛争で使用したミサイル能力は一部に過ぎず、大半は温存され未使用の状態だとしています。
ホワイトハウスのカロライン・リーヴィット報道官は、イランが核物質を引き渡し、核兵器を製造しないことを約束しなければ和平合意は達成できないと繰り返し述べており、双方の主張には依然として大きな隔たりがあります。
現在、パキスタン、オマーンといった地域の仲介国や、ロシアのような国際的プレイヤーを通じた間接的な対話が焦点となっています。これらの外交努力が、緊張のさらなる高まりを防ぎ、持続可能な解決策への道筋を見いだせるかどうかが注目されます。
Reference(s):
Iranian FM rules out talks with US officials in Pakistan: media
cgtn.com



