チェルノブイリ40年、国連が核技術の平和的利用を呼びかけ
今年2026年、チェルノブイリ原子力発電所事故から40年を迎える中、国際連合総会(UNGA)は、核技術の平和的利用と安全確保の重要性を改めて世界に呼びかけました。1986年の悲劇を教訓に、国際社会が協力して核のリスクに向き合う必要性が浮き彫りになっています。
「記憶を責任で満たす」国連総会議長の声明
4月下旬に行われた記念会合で、アンネレーナ・バーアボックUNGA議長は、「チェルノブイリから40年が経過した今日、核技術が厳格に平和目的のために使用されるよう、国際的な保障措置や国際原子力機関(IAEA)を通じた協力を確保し、同様の災害が二度と起こらないようにすることで、記憶を責任で満たそう」と述べました。彼女は、核技術が他の技術と根本的に異なる性質を持つことを指摘しています。
1986年に何が起きたのか
1986年4月26日、チェルノブイリ原発4号炉で爆発が発生。放射性物質がウクライナ、ベラルーシをはじめ、ヨーロッパの広範囲に拡散しました。バーアボック議長は、800万人以上が被曝し、数千人が死亡、多くの子どもが白血病など生涯に影響を与える疾病を発症したことを議場で思い起こさせました。
「史上最も重大な原発事故」とグテーレス事務総長
ガイ・ライダー政策担当次長が代読した声明で、アントニオ・グテーレス国連事務総長は、チェルノブイリを「史上最も重大な原子力事故」と形容。一方で、最初に対応した人々や多国籍による復興努力に言及し、「この悲劇は人間の精神の最高の姿も明らかにした」と述べました。「チェルノブイリは決して一国の悲劇ではなかった」とし、原子力事故の影響は国際社会全体で共有される教訓だと強調。各国が協力し、情報や経験を共有して原子力の安全文化を築くことの重要性を訴えました。
ロシア代表も「謙虚さ」の必要性を指摘
ドミトリー・チュマコフ・ロシア国連次席常駐代表も、「人間は過ちを犯すものだ」とし、「いかなる技術も、たとえ善意であっても、適切な慎重さがなければ脅威の源になりうる」と、事故が重要な教訓を含むことを述べました。
40年の時を経て、チェルノブイリの教訓は、エネルギー技術の進展が著しい現代においても、安全と国際協力の基盤がいかに重要かを静かに問いかけています。
Reference(s):
UN calls for peaceful nuclear use on Chernobyl's 40th anniversary
cgtn.com



