中東情勢緊迫:イラン外相モスクワ訪問、米イラン交渉行き詰まる video poster
中東情勢の緊張が高まる中、外交的解決への道筋は複雑さを増しています。パキスタンを仲介役とする米国とイラン間の協議は、直接対話の中断にもかかわらず、水面下での働きかけが続けられています。
外交ルートは閉ざされていない
トランプ米大統領が今月初め、特使の派遣をキャンセルし、イラン側に「電話するように」と呼び掛けたことで、対面での外交交渉は頓挫したかに見えました。しかし、仲介国であるパキスタンの関係者によれば、両国の溝を埋めるための作業は完全には停止していないとのことです。和平努力を復活させたいという希望は、この中断によって後退したものの、完全に消えたわけではありません。
イランの「外交ジハード」とロシア訪問
イランのアッバス・アラグチ外相は週末、オマーンを経由してパキスタンの首都イスラマバードを2度往復するなど、精力的な外交活動を行いました。その動きはさらにロシアへと及び、月曜日には長年の同盟国であるロシアのウラジーミル・プーチン大統領との会談に臨んでいます。
モスクワ駐在のイラン大使、カゼム・ジャラリ氏はX(旧Twitter)への投稿で、アラグチ外相の訪問を「国の利益を進め、外的脅威に直面する中での外交ジハードの継続」と表現しました。同氏は「イランとロシアは、一方的な行動や西側支配からの自由な世界を求める国々、独立と正義を求める国々に対する世界全体の全体主義勢力のキャンペーンにおいて、統一戦線に立っている」と述べ、両国の連携を強調しました。
核心的な対立点と市場への影響
膠着状態が続く背景には、イランの核開発問題や、世界の石油供給の大動脈であるホルムズ海峡の通行問題など、解決が容易ではない核心的な対立点が横たわっています。こうした不安定要素はエネルギー市場にも直結し、月曜日に取引が再開されると、原油価格は上昇に転じました。ブレント原油は約2.5%上昇し、1バレルあたり108ドル前後で取引されています。
「脅迫下の交渉」を拒むイラン
イランのマスード・ペゼシキアン大統領は土曜日、パキスタンのシェバズ・シャリフ首相との電話会談で、米国側の態度を強く批判しました。イラン側の声明によれば、同大統領は「脅迫や封鎖のもとで『押し付けられた交渉』には入らない」と述べています。また、米国側がまず海上封鎖を含む障害を取り除くべきだと主張し、交渉の土台づくりを開始するための前提条件を示しました。
イスラマバードの「幻の会談場」
近い将来、対面での会合が行われる見込みが薄いことを示すかのように、パキスタンの首都イスラマバードでは、一週間続いた厳戒態勢が解除されました。会談が行われると予想されて町が封鎖され、会場として空けられていた高級ホテルは、再び一般客からの予約を受け付け始めています。「幻の会談」のために準備された舞台は、日常の光景に戻りつつあります。
レバノンでは戦闘が激化するなど地域情勢は不安定さを増しており、米イラン間の対立が地域全体の緊張に与える影響は無視できません。対話の糸口が見えない中、中東の平和と安定をめぐる国際社会の懸念は深まっています。
Reference(s):
cgtn.com



