イラン、米国との交渉は「戦争終結」を優先。核問題は現段階の議論から除外
イラン外務省は、現在米国と進めている交渉の主眼は「戦争の終結」にあり、核問題については現時点では議論の対象となっていないことを明らかにしました。中東地域の緊張が続く中、対話の優先順位に明確な線引きが見え始めています。
交渉の焦点は「核」ではなく「終戦」へ
イランの外務省報道官エスマイル・バガエ氏は、米国との間で検討されている潜在的な覚書(MoU)において、多くの項目で結論に達していると述べました。しかし、これがすぐに合意への署名につながるわけではないとして、慎重な姿勢も崩していません。
今回の交渉における重要なポイントは、以下の通りです。
- 優先事項: 現在の交渉は、あくまで戦争を終わらせるための枠組みに集中している。
- 核問題の扱い: 核問題や高濃縮ウランに関する合意は、現段階の暫定的なドラフトには含まれていない。
- 今後の流れ: 核問題については、最終的な合意に向けた交渉の中で改めて議論される予定である。
ウラン濃縮への姿勢と平和への言及
イラン側の情報筋は、高濃縮ウランの備蓄を国外に搬出することには同意していないと強調しています。つまり、現在の合意案は「即時の停戦や紛争終結」を目的としており、核開発に関する譲歩を前提としたものではないという切り分けがなされています。
また、マスード・ペゼシュキアン大統領は、イランが核兵器を追求していないことを世界に保証する用意があるとし、「地域的な不安定化を望んでいない」と述べました。同時に、地域を不安定にさせているのはイスラエルであるとの認識を示しています。
ホルムズ海峡の管理について
戦略的に重要なホルムズ海峡の管理についても言及がありました。バガエ報道官は、米国との覚書の中で海峡の管理に関する具体的な詳細を議論することはないとしています。この問題は、あくまで湾岸諸国自身で管理・運営すべき事項であるという立場を明確にしました。
核問題という大きな懸案をあえて切り離し、まずは「戦争の終結」という喫緊の課題にフォーカスするアプローチ。この現実的な路線が、複雑に絡み合う中東情勢にどのような影響を与えるのか、今後の動向が注目されます。
Reference(s):
Iran says talks with US focused on ending war, not nuclear issues
cgtn.com



