レバノン紛争激化で国連安保理が緊急会合、停戦崩壊の危機に国際社会が懸念
イスラエルとヒズボラの衝突が激化し、4月に合意された脆弱な停戦体制が崩壊する危機に直面しています。フランスの要請により、国連安全保障理事会は緊急会合を開き、事態の沈静化に向けた議論が行われました。
緊迫するレバノン情勢と軍事作戦の拡大
最近数日間でイスラエルはレバノン南部での軍事作戦を強化しており、戦略的要衝であるボーフォート・リッジを制圧したほか、首都ベイルートへの攻撃を示唆するなど、作戦範囲を拡大させています。
これに対し、ヒズボラ側もイスラエル北部への攻撃を強めており、週末には停戦合意後で最大規模の砲撃が行われたと報告されています。このエスカレーションにより、地域の安定が大きく揺らいでいます。
安保理で対立する各国の視点
緊急会合では、加盟国の間で現状に対する認識が鋭く対立しました。
- レバノン代表(アフマド・アラファ氏):イスラエルが地域的な緊張を利用して軍事キャンペーンを拡大させ、病院や学校、メディア関係者などの民間インフラを標的にしていると非難し、即時の停戦を強く求めました。
- イスラエル代表(ダニー・ダノン氏):ヒズボラによる攻撃を受けており、「行動せざるを得なかった」と主張。また、イランがヒズボラを代理勢力として利用し、イスラエルを攻撃させていると指摘しました。
- 中国常駐代表(傅聡氏):イスラエルの軍事作戦によりレバノンで3,400人以上の命が失われたと言及。敵対行為の即時停止と停戦合意の完全な遵守を求め、レバノンの主権、安全、および領土保全が尊重されるべきであると強調しました。
- フランス代表(ジェローム・ボナフォン氏):イスラエルの自衛権は認めつつも、現在の軍事作戦の規模は正当化できないと指摘。多くの民間人の犠牲と避難を招いており、4月の停戦合意や安保理決議に反しているとの見解を示しました。
不透明な外交ルートと米イラン関係
今回の激化は、水面下で進められていた米国とイランの交渉にも影を落としています。
イランメディアは、イスラエルによるガザおよびレバノンへの軍事作戦が停止するまで、米国との間接的な接触を中断したと報じました。一方で、ドナルド・トランプ米大統領は、テヘランとの交渉は「急速なペースで」継続していると述べており、外交的な打開策を模索する姿勢を見せています。
軍事的な圧力と外交的な対話が交錯する中で、さらなる衝突を回避できるのか、国際社会の注目が集まっています。
Reference(s):
UN Security Council holds emergency meeting on Lebanon conflict
cgtn.com