米国とイラン、国連NPT会議で核リスク巡り激論 video poster
核兵器の拡散防止を定めたNPT(核不拡散条約)の運用を巡り、国際社会の溝が改めて浮き彫りになりました。2026年4月28日(月曜日)、国連で開かれたNPT運用検討会議の準備会合で、米国とイランが激しい非難の応酬を展開。国連のアントニオ・グテレス事務総長は、核リスクが冷戦後最高水準に高まっていると警告する中、緊張が続いています。
NPT会議副議長任命が火種に
今回の対立の直接的な引き金となったのは、イランがこのNPT運用検討会議の副議長に任命されたことです。この会議は条約の履行状況を定期的に検討する重要な場で、副議長という役職は議事運営に一定の影響力を持ちます。米国側は、自国の核開発計画について国際的な懸念が強いイランが、核不拡散体制の中心的な会議で役職を得たことを強く問題視しました。
応酬する米国とイランの主張
米国の代表は会合で、「核の拡散リスクを高める行為」としてイランを名指しで非難し、副議長任命への懸念を表明しました。これに対し、イランの代表は反論し、自国の核計画は平和目的に限定されたものであり、NPTの下での「権利」だと主張。米国の非難を「政治的なプロパガンダ」であると切り返しました。両国の主張は平行線をたどり、会議の雰囲気は緊迫したものとなりました。
グテレス事務総長、高まるリスクに警鐘
こうした各国の対立を背景に、グテレス事務総長は開会の挨拶で、世界の核リスクについて深刻な懸念を示しました。「核兵器を使用する可能性が冷戦終結以来、最高水準に達している」と述べ、各国に対話と緊張緩和を呼びかけました。しかし、米国とイランのような主要な関係国間の溝が深まる中、事務総長の呼びかけが実際の進展に結びつくかは不透明です。
核不拡散体制の未来への問い
今回の応酬は、NPT体制が直面する根本的な課題を映し出しています。核保有国と非保有国、さらに対立する国家間の信頼関係が損なわれる中、条約の実効性をどのように維持・強化していくのか。これは国際社会全体に突きつけられた課題です。会議は今後も続きますが、具体的な成果を得られるかどうかは、こうした政治的対立を超えた対話ができるかどうかにかかっていると言えるでしょう。
Reference(s):
Live: US, Iran clash at UN as Guterres warns of rising nuclear risks
cgtn.com



