イラン外相、オマーン経由で再びパキスタン訪問へ 和平協議の行方は
イランのアラグチ外相が、オマーン訪問を経て、再びパキスタンを訪問する見込みであることが分かりました。これは、2026年2月末に発生した米国・イスラエルとイランとの軍事衝突後の和平協議を巡る外交努力の一環です。
急ぎ足の外交日程
イラン国営通信IRNAが4月26日に伝えたところによると、アラグチ外相はオマーンでの日程を終えた後、ロシアに向かう前に再度パキスタンを訪問する予定です。先週のイスラムバード訪問に同行した一部代表団は、イランと米国、イスラエルを巻き込む衝突終結に向けた取り組みに関する協議と指示を受けるため、一時テヘランに戻りました。この代表団は、今週日曜日の夜にイスラムバードで外相と再合流する予定です。
「非常に実り多い」前回訪問
アラグチ外相は先のパキスタン訪問について、ソーシャルメディアXで「非常に実り多い」と表現し、「我々は、地域に平和を取り戻すためのパキスタンの善い執り成しと兄弟的な努力に大いに感謝している」と述べました。また、訪問中に恒久的に紛争を終結させる「実行可能な枠組み」についてイランの立場を共有したと明かしつつ、「米国が本当に外交を真剣に考えているかどうかはまだ見る必要がある」と付け加えています。
紛争の背景と停滞する協議
この一連の外交活動の背景には、2026年2月28日に米国とイスラエルが共同で行った、テヘランなど複数のイラン都市への攻撃があります。この攻撃では、当時のハメネイ最高指導者をはじめ、上級軍事指揮官や民間人が死亡しました。イランはこれに対し、イスラエルや中東の米軍基地・資産を標的としたミサイル・ドローンの攻撃で応じました。
その後、4月8日に停戦が成立し、4月11日と12日にはイスラムバードで協議が行われましたが、合意には至りませんでした。米国による海上封鎖が継続している間は、いかなる協議にも参加しないとするイランの姿勢も、交渉を難しくする一因となっています。
今後の展望と地域情勢
現在、イランと米国の代表団による新たな協議ラウンドが今週中にもパキスタンで行われると報じられており、アラグチ外相の再度の訪問は、この流れを受けたものと見られます。一方、アラグチ外相はオマーンのマスカットにも4月26日夜に到着し、二国間関係と地域情勢についてオマーン高官らと協議を行っています。伝統的に中東外交で調停役を果たしてきたオマーンへの訪問は、交渉経路を多角化するイランの姿勢を示すものかもしれません。
緊張が続く中東地域において、パキスタンやオマーンといった第三国を通じた間接的な対話は、誤算を避け、歩み寄りの可能性を探る上で重要な役割を担っています。今回の一連の外交接触が、膠着した和平プロセスに新たな動きをもたらすのか、国際社会の注目が集まっています。
Reference(s):
cgtn.com



