イスラエル、レバノン南部リタニ川沿いに軍事管理区域を設置へ。ベイルートへの攻撃も継続
イスラエル政府がレバノン南部リタニ川沿いの軍事管理区域化を表明し、首都ベイルートへの攻撃継続を示唆したことで、停戦合意後も地域情勢の緊迫化が続いています。
リタニ川沿いの軍事管理区域化とベイルートへの警告
イスラエルのイスラエル・カッツ国防相は月曜日、レバノン南部のリタニ川周辺地域を軍が管理する区域にすることを誓いました。また、武装組織ヒズボラによる攻撃が止まらない限り、首都ベイルートへの攻撃を続ける方針を明らかにしています。
カッツ国防相は声明の中で、「イスラエル北部に平和が訪れない限り、ベイルートに平和はない」と強い口調で述べ、攻撃の正当性を強調しました。
作戦範囲の拡大と戦略的拠点の確保
ベンヤミン・ネタニヤフ首相も、ヒズボラが保持するレバノン国内の地域への支配を深め、拡大させるよう軍に指示したことをビデオ声明で明らかにしました。この動きに伴い、以下のような展開が見られます。
- 戦略的拠点の占領:イスラエル軍は、南部レバノンのボーフォート・リッジ(戦略的な城を含む)を確保。これは、4月中旬の停戦発効後に維持されていた「安全地帯」を越えた進出となります。
- 20年ぶりの深化:メディアの報道によれば、今回の作戦は過去20年以上で「レバノンへの最も深い進出」とされています。
- ベイルート南部への空爆:ネタニヤフ首相とカッツ国防相は、ヒズボラによる停戦違反が繰り返されているとして、ベイルート南部郊外への攻撃を命じました。
国際社会の反応と米国の関与
イスラエルによる作戦拡大に対し、アラブ諸国をはじめ、フランス、ドイツ、イギリスなどの欧州諸国は即座に非難を表明しました。
一方で、イスラエルのチャンネル12ニュースは、今回の作戦拡大は米国がイスラエル側の要請を承認したことによるものだと報じています。当初はレバノン南部への集中に限定されていましたが、首都への空爆を含む活動拡大が認められた形となります。
止まらない衝突と深刻な人的被害
停戦合意後も、双方による攻撃はほぼ毎日続いています。直近の状況は以下の通りです。
- イスラエル側の被害:月曜日、レバノン南部でヒズボラが打ち上げた爆発ドローンにより、エリートコマンド部隊の兵士1名が死亡し、3名が負傷しました。
- ヒズボラの攻撃:イスラエル北部に向けてロケット弾やドローンが継続的に発射されており、一部は迎撃されましたが、一部は開けた場所に着弾しています。
- レバノン側の被害:レバノン公衆衛生緊急作戦センターによると、3月2日以降のイスラエルによる攻撃で、レバノン側では3,400人以上の死者と10,200人以上の負傷者が出ているとされています。
停戦という枠組みがありながらも、軍事的な実効支配を広げようとする動きと、それに対抗する武装組織の攻撃という悪循環が続いており、和平への道のりは依然として不透明なままです。
Reference(s):
cgtn.com



