6G時代の通信インフラ再考:AIと一体化した次世代ネットワークへ video poster
2026年、世界の通信業界が5Gの先を見据える中、次世代通信「6G」の在り方が活発に議論されています。このニュースが今重要な理由は、AIの急成長が通信技術そのものの設計思想を変えつつあるからです。最近、中国本土・南京で開催されたグローバル6G会議で、中国移動の無線技術チーフサイエンティスト、Chih-Lin I氏が独占インタビューに応じ、5Gの現状と6Gが目指す根本的な違いについて語りました。
5Gのパラドックス:『あったらいいな』と『なければならない』
5Gは画期的な飛躍として期待されましたが、多くの一般消費者にとって、その体感は4Gと大きく変わらなかったと指摘されます。I氏によれば、過去の世代が「なければならない」需要を満たしたのに対し、5Gが登場した時点では基本的なニーズは既に充足されていたことが背景にあります。
氏は「4Gでは満たされていない『必須』のサービスやアプリケーションを思い浮かべられません」と語り、5Gの主な焦点が一般消費者ではなく、様々な産業ニーズに跨がるリソースを共有できる垂直産業向けプラットフォームの構築にあったと説明しました。
6Gの新たな定義:三角形から六角形へ
技術的に、5Gは大規模IoT、強化されたモバイルブロードバンド、超信頼低遅延通信という3つの能力で定義される「三角形」でした。しかし、6Gではこれに加え、センシング、AI、カバレッジ拡張の3点が追加され、「六角形」の能力モデルになるとI氏は説明します。
これは、単なる速度向上を超えて、ネットワークが周囲を感知し、AIと深く結びつき、あらゆる場所をカバーする包括的な基盤へと進化することを意味します。
AIと6Gの融合:アドオンからDNAへ
6Gにおいて最も変革的なのは、AIとの関係性だとI氏は強調します。4Gや5Gでは、AIはネットワーク効率を最適化するための追加機能として扱われてきましたが、6Gでは「AIネイティブ」、つまり新世代の技術が初めから内包するものとして設計されると言います。
このアプローチは双方向的で、「6GのためのAI」(ネットワーク最適化)と「AIのための6G」(膨大なAI関連データを処理するネットワーク設計)の両面から考えられています。また、AI技術の進歩は通信技術の10年サイクルよりもはるかに速いため、6Gは予期しないブレークスルーにも対応できる「前方互換性」を持つ必要があると指摘しました。
氏は「多くの疑問がある、非常にエキサイティングな時代です。未知で不確実なことが多い一方、可能性にも満ちています。楽しみにしたい旅ですね」と結び、技術革新の過程そのものに期待を寄せました。
Reference(s):
Telecom veteran on 6G: Rethinking infrastructure for the AI era
cgtn.com




